日本を囲む周辺国の動きが激しいです。
もう誰も5年先の未来など予測できなくなりました。
そんな中でも領有権問題というものは、とても重要です。
日本には竹島問題、北方領土問題、そして尖閣諸島問題があります。
ただ、「尖閣諸島には領有権問題は存在しない」という日本政府の立場ですが、
中国にとってはそんなもの関係なく侵略してきます。
今回は尖閣諸島問題を取り上げて、簡単に述べてみたいと思います。
目次
尖閣諸島問題とは
簡単にいうと、
尖閣諸島は日本固有の領土なのに
中国が「俺のものだ」と主張していることです。
本当に鬱陶(うっとう)しいですね。
なぜ中国がそんな主張をするかといえば、
「そこに石油資源があるから」です。
歴史的にどうだとか言っておりますが、
本音は石油目当てです。
だから、どれだけ日本が歴史的事実を述べようが関係ありません。
本質が資源目当てなので、
事実なんてどうでも良いのです。
そして、その石油目当てに中国が
尖閣諸島の領有権を主張するために
中国船が日々、領海侵犯しているのです。
さて、
そもそも尖閣諸島とはどんな島なのか述べてみます。
尖閣諸島とは
外務省のホームページの概要を引用します。
尖閣諸島は,南西諸島西端に位置する魚釣島,北小島,南小島,久場島,大正島,沖ノ北岩,沖ノ南岩,飛瀬などから成る島々の総称。沖縄県石垣市に属する。
住所としては沖縄県石垣市に属してるんですね。
魚釣島と北小島、南小島が大きな島ですが、
その他はグーグルマップで確認することが困難です。
出典:外務省ホームページ
ところで、
尖閣諸島問題っていつ頃から揉めているのでしょう。
尖閣諸島問題はいつから?
中国が領有権を主張しだしたのは1970年代になってからです。
その前の年、1969年に日本と台湾の大陸棚に石油が埋蔵されていると
国連アジア極東委員会が指摘してから事態は変わってきます。
まぁ、中国からしたら目の前に石油がでる場所があるのですから、
イチャモンでもなんでも言いますよね。
うまく行けば石油にありつけるかも知れない。
じゃぁ、黙っているよりも主張したほうが良い。
そんな国際社会から信頼されないとか、そんなこと関係ありません。
だって石油だもの。
みんな欲しいんだもの。
中華人民共和国の人民14億人を養わなくてはイケないんだもの!
っというわけで
1970年代がら領有権を主張しております。
中国の主張vs日本の主張
中国の主張はむちゃくちゃです。
そんなこと百も承知です。
だって石油がそこにアルんだもの。
だから歴史的にも国際法的にも日本固有の領土だとしても
難癖をつけてきます。
そんな難癖をつらつらと見ても仕方ないので、
ここでは代表的なものだけを取り上げます。
Q9.1895年に尖閣諸島を日本の領土に編入するに当たり,十分な調査が尽くされなかったのではないですか。
A9.尖閣諸島は,1885年から日本政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行い,単に尖閣諸島が無人島であるだけでなく,清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認した上で,1895年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行って,正式に日本の領土に編入したものです。この行為は,国際法上,正当に領有権を取得するためのやり方に合致しています(先占の法理)。
Q10.日本政府は1895年の閣議決定を対外的に明らかにしておらず,秘密裏に行ったのではないですか。
A10. 1895年の閣議決定が当時公表されなかったのは事実ですが,これは当時における他の一般の閣議決定についても同様だったと承知しています。右閣議決定以来,日本は,民間人の土地借用願に対する許可の発出や国及び沖縄県による実地調査等,尖閣諸島に対して公然と主権の行使を行っていたので,日本の領有意思は対外的にも明らかでした。なお,国際法上,先占の意思につき他国に通報する義務があるわけではありません。
Q14
中国政府は,1972年の日中国交正常化及び1978年の平和友好条約を締結する交渉の過程において,「両国の指導者は『釣魚島問題』は放置し,以後の解決に委ねることにつき重要な了解と共通認識に達した」と主張していますが,これに対し,日本政府はどのような見解を有していますか。
A14
尖閣諸島が我が国固有の領土であることは,歴史的にも国際法上も疑いないところであり,現に我が国はこれを有効に支配しています。尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在していません。
このような我が国の立場は一貫しており,中国側との間で尖閣諸島について「棚上げ」や「現状維持」について合意したという事実はありません。この点は,公開されている国交正常化の際の日中首脳会談の記録からも明らかです。このような我が国の立場については,中国側にも幾度となく明確に指摘してきています。
他にも重要な話はあるのですが、
中国の主張はハッキリ言って「言いがかり」です。
そもそも資源獲得が目的なので、
事実などどうでも良いのです。
その他、詳細を知りたい方は外務省の
「尖閣諸島Q&A」のリンクを貼っておきます。
外務省 尖閣諸島Q&A
中国船の領海侵入の動向と日本の対策
日本の領海との接続水域には悪天候を除く、
ほぼ毎日3隻程度の中国船が確認されています。
2019年9月8日現在の領海侵犯は確認できていません。
また領海侵犯の直近データとしては、
2019年8月に12隻の領海侵犯が確認されています。
傾向として2012年の国有化から領海侵犯が頻発しています。
出典:https://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/image01.png
海上保安庁の対策
海上保安庁の中国船への対応が動画に上がっていました。
こんなことを毎日やっているかと思うと頭がさがる思いです。
ただ、中国公船は機関砲を搭載していますので、
海保では対応しきれない日が近くくると思われます。
尖閣諸島問題はアメリカが原因?
ジャーナリストの有本香氏がネット番組の虎ノ門ニュースでこんなことを語っていました。
有本さんご自身も正確な情報ではなく、少しぼかした表現でおっしゃっていたことなのですが、
なかなか真実味があったのでとても印象に残っていました。
語られた内容とは次のようなことです。
「台湾と日本との間にある大陸棚は、世界で最も豊富な油田の一つとなる可能性が大きい」
1969年、国連アジア極東経済委員会が、海洋資源調査の報告書に、
こう記したその時からアメリカは日本に対して次のように打診しています。
アメリカ「なぁ日本さん、尖閣諸島付近で石油がでるそうやん」
「あそこって、ちょうど国境的に微妙な位置やん?」
「台湾や中国とも近いし」
「石油とか出てきたら、たぶん揉めるやん」
「ちょっと嫌やん?」
「そこでや」「わしらに掘らさんかい」
「そしたらそんな揉めることなく石油が掘れるし」
「全部まるく収まるやん、せやから俺等に石油掘らせろや」
日本「いや、それは日本、台湾、中国との領有権の話なのでだめです」
「きっぱり」
アメリカ「ほぉー、そうか」
~~~~場面は変わって~~~~~
アメリカ「なぁ台湾さん、君ら尖閣諸島の領有権を主張しぃや」
台湾「え!でも、あそこって日本の領海ですよ」
アメリカ「構わへんって!」「日本は生意気や」
「領有権主張して日本をこまらせろや」
台湾「はい、わかりました」
~~~~~~そして時は経ち~~~~~~
中国「台湾のものは俺のものアル」
「だから尖閣は俺のものアル」← いまここ
こんな感じですが、話を整理します。
『知られざる尖閣問題の経緯』
1・アメリカが石油欲しさに海底油田を探してたら
尖閣諸島付近で発見しました。
2.日本側に石油を掘らせろと迫ったけれど断られた。
日本は日本で、自分のところに石油が出たから嬉しい。
しかも日本固有の領海で取れるならラッキー。
簡単には渡したくないのは理解できます。
しかし、
3.断られた事にアメリカが怒り、台湾に領有権を主張させた。
4.台湾はアメリカに従って領有権を主張したけど
李登輝政権の時代に
「領有権は日本、海洋資源は台湾にも所有権がある」
として、主張を緩めてきた。
5.しかし、今度は中国が領有権を主張しだした。
以上です。
中国は、たとえ根拠が全く無くても、
理由が資源問題なので簡単には引き下がらない。
本当に厄介ですね。
『尖閣諸島問題の解決策』
問題の根本が資源のことなので、中国としても簡単には引き下がりません。
結局のところ、この石油資源を掘らないことには自体は動かないでしょう。
着手しなければ永遠に文句を言ってくることは
誰にでも想像できます。
そんなことで中国は黙るはずありません。
では、どのような解決策があるかといえば、
私が現実的だと思える解決策はズバリ
「日米台中の4カ国が出資して石油採掘する」
です。
本来であれば日本固有の島なのですから、
その領海にある資源も日本のもののはずです。
しかしながら、現実問題として領海侵犯する中国船を
どうするかという問題に直面するでしょう。
それにはランチェスター戦略よろしく、
巨大な軍事力で他国をはねのけることができればいいのですが、
巨大な軍事力を持つことに日本国民は
アレルギー反応を示すでしょう。
なので政府もあまり大胆な軍備増強はできないでしょう。
軍事力を増強して相手をはねのけるという方法は
ハードルが高いと思います。
そこで、日米台中の共同開発です。
まず、「日中共同開発」という案がありますが、
日本と中国だけなら、高い確率で裏切られるでしょう。
中国にしてみれば、自分よりも弱い国の言うことなど
聞く必要がないからです。
そこで、「日米台vs中国」という図式に持ち込めれば
日本とアメリカが中心となって尖閣諸島の石油を採掘できます。
ただ、問題はアメリカがこの話に乗ってくれるかどうか・・・。
アメリカはすでに他国に売るぐらいに産油国になっています。
それに日本は1970年代に、
一度断ってますからね。
そのときに日米の共同出資という話で進めていれば
尖閣諸島問題など起きなかったのに。
歴史にifはありませんね。
とはいえ、
現在のシーレーンもいつまで使えるか分かりません。
なんとしても尖閣諸島の石油は採掘したいです。
なんせ、世界でもっとも豊富な油田なのですから。
4カ国で独占しても余るでしょう。
日本は尖閣諸島の石油を独占しないほうがいい
少し余談になりますが、日露戦争の話をします。
日露戦争は日本の勝利でしたが、
日本だけで勝利を手にしたわけではありません。
イギリスの情報とアメリカの資金があって、
初めて勝利につながったのです。
イギリスはバルチック艦隊をイギリス領への寄港を認めず
補給させない状態でバルチック艦隊を日本に向けました。
そして、逐一、
バルチック艦隊の情報を日本に送っていたのです。
バルチック艦隊が到着する日程を把握することができました。
つまり、疲労でヘロヘロになったバルチック艦隊を
元気ハツラツな日本海軍が対戦して勝利したのです。
また資金面においては日本の財政は貧弱だったものの、
高橋是清が走り回り
アメリカの資本家の強力を経て
戦線維持ができるようになりました。
何が言いたいかというと、
日本は他国の強力がないと、
巨大な相手と戦っても勝利できないということです。
それを象徴する出来事が満州国です。
アメリカが満州鉄道の開通に参加させて欲しいと言ったとき、
日本は断りました。
これを受け入れていれば、アメリカも満州国を守る理由ができます。
日本軍とアメリカ軍が満州国を防衛するのです。
こんなにありがたい話はありません。
なのに、当時の日本は自分たちを過信してしまい、
アメリカの申し入れを断ります。
満州の利権を日本だけのものにしたいと考えた結果です。
その後、どうなったかはご存知の通りです。
つまり、明治天皇のお言葉である「優れた国とは積極的に同盟を結ぶ」
ということを忠実に守っていれば、歴史は変わっていたでしょう。
そこで尖閣諸島問題です。
果たして、日本だけで領有権を主張し続けた先に
どのような歴史がまっているでしょう。
本来であれば日本固有の島なので、
日本だけのものにしたいと考えるでしょうが、
ここはアメリカの軍事的アーキテクチャを利用して
他国との共同開発に持っていくほうが現実的だと考えます。
その考えの類似する案で「日中での共同開発」という案もありますが、
これは揉めるでしょう。
揉めたときに日本だけで解決できると思えません。
絶対にアメリカを絡めるべきでしょう。
私の希望としては、アメリカと日本が台湾を国と認めて
日米台だけで尖閣諸島の石油採掘を初めて欲しいのですが、
中国が納得しないでしょう。
最初から組み込んでいくほうが良いと思います。
っというわけで、
長くなりましたが、もう一度結論を述べますと
「日米台中で共同開発する」
が、解決策として良いのではと思います。
まとめ
尖閣諸島問題の本質的は問題は資源競争なので、
日本はその石油資源をどうするか決めないと
永遠に尖閣諸島問題は解決しません。
現在、米中貿易戦争が勃発しておりますが、
その結果がどうなるか分かりません。
ただ、これで中国が分裂するとも思えませんし、
長引くとトランプ政権も終わります。
つづく大統領も反中政策を取れば良いのですが、
全くの未知数ですね。
もう少し世界情勢が安定しなければ
尖閣諸島問題は動かすべきではないでしょう。
すべてが平和的に進むことを祈ります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
なかなかよいアイデアですね。むしろ、米中台日の海洋研究所を島に創って世界平和に貢献する公平な管理施設を国連に信託するというのは、どうでしょう?
それもいいですね。
本格的な石油採掘で海を汚されたくないですし。