日本が国際捕鯨委員会からの脱退を表明しました。
その理由とメリット・デメリットを調べたのですが、
一般的に言われていることと、実際の理由は
かなりかけ離れていると感じました。
まずは一般的な脱退に至る経緯を述べて
次に本当のところを書いてみたいと思います。
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目次
IWC脱退!一般的な理由とは
1.IWCの捕鯨への考え方の変化
国際捕鯨委員会(IWC)は、捕鯨産業の持続的発展を可能にするため、鯨資源の保護を行う目的で1948年に設立された。日本は目的に賛同し1951年に加入した。なお対象とする鯨は大型鯨13種のみ(世界に鯨は83種いる)である。
しかし、その後のIWCの歴史の中で、IWCの考え方が、捕鯨産業の持続的発展のための鯨資源保護から、捕鯨は残虐だと言う理由で捕鯨禁止の考えに傾いてきた。「資源保護」と言う「科学」の問題から、「人道」問題に変わってきた。現在、IWC には国連加盟国193ヵ国中、89ヵ国が加入しており、うち捕鯨賛成は41ヵ国(日本、韓国、ノルウエー、アイスランド、ロシアなど)で、反捕鯨が48ヵ国と言われている(水産庁資料、H30年9月)。
1982年、ついにIWCは商業捕鯨の一時禁止(モラトリアム)を決めた。日本は保護の科学的検証を主張し、IWCが認める調査捕鯨に進出した。しかし、2014年、豪州が日本の調査捕鯨は疑似商業捕鯨だと国際司法裁判所に訴え、同裁判所は日本の調査捕鯨は違法と判定した。2015年以降、日本は捕獲数を減らして調査捕鯨を再開している。
2.IWC脱退
国内では、外務省、農水省、水産庁など行政と、捕鯨再開を望む捕鯨の町(和歌山県太地町など5地域)や捕鯨事業の関係者、その地域を地盤に持つ政治家などの間で、IWCへの対応につき脱退も含め、長い間議論されてきた。
それら議論をもとに、日本は2018年9月IWC総会で、「条約の当初目的に基づくIWCの機能回復」、「立場の異なる加盟国の共存」を訴え、IWC改革案を提案した。 しかし、反捕鯨国からは、「IWCは保護のみを目的に 「進化」している」、「商業捕鯨につながるいかなる提案も認めない」など強硬な反対が出て改革案は否決された。
改革案否決を受けて、国内では政治家の強い主張もあり、日本政府は2018年年末にIWCを脱退し、近海での商業捕鯨再開に踏み切ることを表明した。2019年6月30日に正式に脱退する。
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3.脱退のメリット、デメリット
メリット
1.日本の鯨肉文化を維持できる。
2.IWCに関わる諸費用、労務、IWCに悩まされてきた苦労がかなり減じる。
3.現在の食環境の中で、商業捕鯨が経済的に成り立つか、良い悪いに関わらず結論を出せる。
デメリット
1.海外の反捕鯨国からはバッシングを受け、捕鯨とは無関係に「日本は野蛮な国」とレッテル張りがされる恐れがある。東京オリンピック、大阪万博など控える中で、日本の外交、観光事業などへの影響が危惧される。
2.IWCを通じて、他の捕鯨賛成国を支援できなくなり、ますますIWC の反捕鯨が強まる。
3.南氷洋への調査捕鯨ができなくなり、そのための捕鯨船等設備が遊休設備になる。その損失を税金で賄うかどうか。
4.商業捕鯨が経済的になり立てばよいが、成り立たない場合、税金投入による支援が必要になる恐れがある。調査捕鯨の場合の税金投入は理屈がたったが、商業捕鯨の場合、問題になろう。
5.トランプ大統領のパリ協定(地球温暖化対策)離脱と同列にみられ、日本まで「自国第一主義」におちいったと蔑まれる。日本の資源管理の姿勢にも懐疑的な見方が強まる。
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4.海外の反応
メディアでは、ニューヨークタイムズは、社説で「日本、鯨の虐殺を中止せよ」と非難し、トランプ大統領の自国第一主義の動きと同じと断じた。米紙ワシントン・ポストは「日本の国際的評価に大きな傷になりかねない」、英紙ガーディアンは「商業捕鯨を復活させるという日本の考えは恐ろしい」と表明した。
政府関係者では豪州のペイン外相、プライス環境相は共同で「非常に失望した。日本に復帰を促す」との声明を出し、ニュージーランドのピーターズ外相も「日本が脱退を再考し、あらゆる捕鯨を中止することを望み続ける」と語った。また、IWCから1982年に脱退しているカナダのジャスティン・トルドー首相は安倍首相と電話会談し、日本の商業捕鯨再開について異議を唱え、「カナダは国際的に協力して鯨種の保護に取り組む」と伝えたという。カナダでは原住民が商業捕鯨を行っている。
2019年1月末時点でノルウエーなど、IWC に加盟していながら商業捕鯨を行っている国からの発言は見られない。立場上、積極的発言は控える可能性が強いと思われる。
5.日本と言う国
日本は、モラトリアムを守り、商業捕鯨を止め、調査捕鯨に転換した。そして、資源保護の成果を科学データで示して商業捕鯨再開をIWCで迫った。一方、ノルウエー、アイスランドなどはIWCに加入していながら現在も商業捕鯨を行っている。ただ、ルールを破っていることもあり、IWCでは彼らはおとなしくしているであろう。反捕鯨国は、ルールを破っているノルウエー、アイスランドより、騒ぎ立てる日本を攻撃する。
これは人種差別と言う見方もあるが、日本は真面目過ぎるところが問題かも知れない。世界第3位の経済大国で目立つこともあって、かつ真面目なため、日本はノルウエーなどのようなやり方は中々取れない。しかし直球勝負だけでは、結局は堪忍袋の緒が切れて脱退に行き着く。これまでの経過でやむを得ない面はあるが、現在の食環境での鯨産業の将来が見通せない中では、もう少し時間稼ぎをしても良かったかもしれない。答は数年後に出てくる。
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IWC設立の真実
動画をご覧いただくとわかると思いますが、
オーストラリアは日本の事をとにかく驚異に
感じていたようです。
海洋国家である日本が南下してくることは
なんとしても阻止したい考えがあったと
思われます。
捕鯨を禁止に持っていったのも
牛肉を売りたいがためであり
日本のソナーが優秀過ぎて
クジラだけでなく潜水艦まで
見つけてしまうので、
それが軍事的にも良くないと
考えられていたようです。
日本だけバッシングされるのは
日本だけが脅威だからなんだそうです。
ノルウェーや韓国が捕鯨しても
全く何も言わないのは、
つまりは驚異ではないという
理由だからなのです。
日本が正論を述べても
相手にされない理由は
建前の問題だけの対応しかできずに
本質的な安全保障の部分で
何も提案できないからなんですね。
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IWC脱退の本当の理由
日本がなぜ南氷洋の捕鯨に
こだわってきたかと言うと
つまりはそこが水産庁の
天下り先になっていたからです。
水産庁の天下り先として、南氷洋捕鯨が
必要だったのです。
だから、どれだけ赤字だろうと
国民の税金を使って存続させたかったのです。
しかし、南氷洋捕鯨に使われていた船が
老朽化で新しくしなければいけなくなったときに
費用として600億だったか6千億だったか、
金額は忘れましたけど、
とにかく莫大な費用がかかります。
南氷洋のナガスクジラ系は大きいですからね。
一回の捕鯨で何十頭も捕鯨するとなると
船も大きくする必要があります。
しかしながら、
そんな莫大な予算はあてられません。
予算がない上にIWCが捕鯨を認める流れもない。
(そもそもIWCは日本の南下を防ぐ目的)
それでIWCに金だけ出し続けるのも
全く意味がなくなってきた。
それだったら、いっそIWCを脱退して
日本近海の捕鯨だけでもやりましょうか。
という話になり、
脱退に至ったわけです。
恐らくですが、金づるだった日本が抜けて
IWCは困っているでしょう。
それで、
「少しだけだったら南氷洋で捕鯨してもいいよ」
みたいな話がIWCから提示されてば
また加盟するでしょうね。
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感想
世界って結局綺麗事じゃないですね。
根底には安全保障の話が必ずついて回ります。
そこを無視して表面の事を語っても
何も動かないってことですね。
ニュースの表面だけみても
本質には届きません。
いろいろ探索してみましょう。
最後まで読んでいただき
有難うございました!
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