2016年11月のオバマ政権のとき、韓国だと朴槿恵大統領のときに結ばれたGSOMIAがムン・ジェイン政権の決定で更新を取りやめする、つまり破棄することを決定しました。
再三のアメリカの更新要請にも関わらず、破棄を決定したムン・ジェイン政権の思惑は、米韓同盟の消滅を意図するものでしょう。
それにしても、本当に米韓同盟は消滅するのでしょうか。
そして、日本が取るべき選択などういったものでしょうか。
目次
米韓同盟はいつ消滅するのか
米韓同盟破棄についてデイリー新潮の記者である
韓国ウォッチャーの鈴置高史氏の記事にこんなことが
書いてあります。
“2010年頃から、米国の安保専門家が日本の信頼できるカウンターパートに対し
「米韓同盟はもう、持たない。長くてあと20年だ」と漏らし始めました。私も2013年に米国の専門家に「米韓同盟はいつ消滅すると思うか」と聞いたところ
「今すぐではない。しかしそんなに遠い先ではない」との答えが返ってきました。”出典:https://www.dailyshincho.jp/article/2019/08271800/?all=1
もう2010年の頃から米韓同盟がなくなることを織り込んでいたんですね。
2010年といえば李明博政権のころですね。
李明博大統領は竹島に上陸したことでも有名な大統領です。
もうあの頃から「日本切り」は既定路線だったでしょうが、
まさかアメリカまで切ってしまうとは。
それにしても、2010年の頃から米韓同盟の消滅が囁かれていたとのことですが、
どのような背景からそうなったのか。
その理由も鈴置高史氏の記事に書かれています。
米韓は共通の敵がいなくなった
米韓の共通の敵とは「中国」です。
韓国は中国との国交を樹立してから急速に接近しました。
“理由は簡単です。米韓の「共通の敵」が消滅し始めたからです。1992年8月の中韓国交樹立以降、韓国は急速に中国に接近しました。21世紀に入り中国の台頭がはっきりすると、韓国は中国の言うなりになりました。保守政権か、左派政権か、には関係ありません。経済的な関係が急速に深まって、2007年頃から韓国の対中輸出額は、対米・対日輸出を足した額よりも大きくなったからです。”
地政学的な問題から、韓国は中国を敵に回すことはできません。
日本は周囲を海に囲まれた島国であるのに対して韓国は大陸とつながっています。
アメリカの側に属していながらも中国との仲も良好にしておきたい。
どっち付かずの状態です。(ときどき領海侵犯する中国船には強行ですが・・)
THAADミサイル配備という決定的なものは
どうしても中国との仲を考えるとできません。
そして、中国という共通の敵がなくなり
次は北朝鮮という敵もなくなりました。
2017年、ムン・ジェイン政権は北朝鮮との融和策を次々と打ち出し、国境線の地雷や国内の北朝鮮スパイを取り締まる機関を廃止するなど、国内の反北勢力をどんどん追いやっていきました。
そして、共通の敵がなくなったとき、アメリカのトランプ政権は次のような方針を打ち出した、
と鈴置高史氏の記事では書かれています。
“2017年1月に登場したトランプ(Donald Trump)政権が「北朝鮮の非核化」の見返りとして「米韓同盟の廃棄」に応じる方針に舵を切ったからです。
習近平主席の示唆によるものです。初の米朝首脳会談が2018年6月に開かれたのも、北朝鮮が米国のこの取引案に一応、応じた結果です。
米政府がこの取引案をはっきりと語ったことはありませんが、関連する多くのファクトがその存在を示唆しています。”
「北朝鮮が非核化するなら在韓米軍は撤退するよ」
まさか、こんな話があったなんて・・・。
しかし、北朝鮮の非核化なんて信用できませんよね。
おそらくアメリカは、非核化を確認するための部隊を
北朝鮮に駐留させるよう求めるでしょう。
しかしながら、それは北朝鮮の立場からすると
無理な条件ですね。
国内の情報が漏れることはしないでしょう。
米軍は撤退してほしいが非核化はだめよ
ムン・ジェイン政権として、米軍撤退はwelcomeでしょう。
鈴置高史氏の記事の内容にも、
「米韓同盟こそが諸悪の根源」
そう考える人が文在寅政権の中には少なからず
存在しているそうです。
ただ、非核化には賛同しないようです。
なぜ米韓同盟をなくしたいのか
韓国としては高麗連邦共和国を実現するには
米軍の存在がとても邪魔だからです。
行うということです。
北朝鮮と韓国は、それぞれ社会体制が異なります。
ですが、まずは体制が違う状態で統一させ、
生じるであろう様々な問題を解決していき
緩やかに統一を目指し、最終的に国民投票で決めましょう。
ということです。
賢明な方ならすぐに気がつくと思いますが、
2015年の年末に日韓で合意した日韓慰安婦合意というものがありましたが、
韓国側で癒やし財団を運営するということでした。
で、結果どうなりました?
運営どころか意見がまとまらず解散しましたよね。
つまり言葉こそキレイで美しいのですが、
韓国内の意見すらまとめることがでいないのに
どうして北朝鮮とまとまることができるのか。
とても疑問に思えます。
まぁ、それは日本人が憂慮することではないので
置いておきましょう。
話を戻しますと、
米軍は北朝鮮から韓国を守ったのだから
韓国と北朝鮮が融和するなんてことは
あり得ないわけです。
韓国を守るためにアメリカの若い兵士たちが
尊い命を落としてしまったのですから、
「結局、融和しちゃいました」では、
なんのためにアメリカ国民が命がけで守ったのか
分からなくなってしまいます。
彼らの命が無駄になってしまうわけです。
だから、アメリカとしては高麗連邦で北朝鮮と
仲良く融和するなんてことは「はぁ?何かんがえてるねん!」
と、声を大にして怒るでしょう。
だから統一を目指す文在寅政権としては
在韓米軍は邪魔になってくるのです。
韓国内にも親米派がいますので、国内の反発を避けるためにも
米韓同盟の破棄は、韓国側からではなくアメリカ側から言わせたいのです。
米韓同盟がなくなると日本はどうなるのか
米韓同盟が仮になくなると、日本は安全保障の見直しを迫られるでしょう。
高麗連邦はおそらくレッドチームになると予想されますから、
共産国家との国境は対馬になってしまいます。
島嶼防衛の見直しから整備の見直し。
国防費もGDP比1%どころじゃ済まないですね。
インド太平洋戦略構想も急ぎたいところです。
(インド太平洋戦略については別記事にします)
あとは、日本の銀行が確認信用状を出すかどうかですね。
通常、外国からなにかを輸入する場合、銀行で決済しますが、
韓国の銀行は1997年の通貨危機依頼、信用度が低いです。
そこで、日本の銀行が連帯保証人として確認信用状を
出して手数料をもらうビジネスをしているのですが、
高麗連邦になったときはどうするんでしょうね。
まぁ、各銀行が判断するでしょうが、カントリーリスクは高いと思います。
在韓米軍撤退は韓国経済を終わらせるのがセットになる
ネット番組『FRONT Japan桜 20190903』にて経済評論家の渡邉哲也氏が衝撃的なことを述べておられました。
「在韓米軍撤退は韓国経済的焦土化とセットになる」
これはどういう事かと言いますと、アメリカが最も恐れているのは韓国が持っている先端技術(半導体、バイオ技術)が中国に技術流出することです。中国に技術的なアドバンテージを取られる事を恐れています。それを防ぐために韓国経済を終わらせてから撤退する。ちょうど在韓米軍と韓国経済の終了が同時期にやってくる予想をされていました。
『まとめ』
・米韓同盟は2030年頃になくなる可能性が示唆されている。
・米韓同盟消滅後は北朝鮮と韓国は統一して高麗連邦共和国になる
・日本は安全保障を見直さなくてなならない
反文在寅派が韓国内でデモをしていますが、
あまり報道されませんね。
彼らが頑張って文政権を弾劾できなければ
そのまま高麗連邦共和国に一歩近づきます。
日本としては、そうならないよう願うばかりですが、
先はまったく分からない状態です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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